【不動産売却】不動産売却の手順でこれだけは知っておきたい基礎知識

まとまった資金が必要になったので、余っている土地を売りたい、遠方にある空き家を売れないだろうか、投資目的で購入したマンションをもっと上手に売りたい等、不動産の売却に関してはこんなニーズも珍しくありません。

ただしどのような目的や動機であっても、不動産の売却には基本的に知っておくべき流れがあります。ここでは不動産売却の際に、少なくとも知っておきたい基礎的な手順や知識を紹介します。

不動産の手順その1・査定から媒介契約まで

自分の不動産を売却しようと思ったら、まずその価値を正確に把握しなければなりません。とはいっても、素人の方にとってはなかなか難しいのが現実。そこで活用したいのが、仲介を希望する不動産会社に査定を依頼することです。

プロの視点で客観的に査定してくれるため、自分の不動産が現時点でどれだけの価値があるのか、詳しく知ることが期待できます。同時に、理想的な不動産会社を選ぶ機会にもなります。ただし注意点になるのが、必ず複数社に依頼して比較することです。

会社ごとに特徴や強みが異なるため、査定額にもバラつきが生じるのが実情。単に金額だけでなく査定の内容もよく見極めて、自分たちの条件やニーズに合った不動産会社を選びましょう。その次には当該不動産を売ってもらうための契約である、媒介契約を結ぶ流れになります。

その際に知っておきたいのが、一般媒介契約と専任媒介契約そして専属専任媒介契約の3つ。それぞれ特徴やメリットは異なりますが、最も注目したいのが、複数社との契約の可否です。すなわち一般媒介では複数社との契約が可能である一方で、専任媒介と専属専任媒介では1社のみしか契約できません。

また専属専任媒介では直接取引が不可能なことも、見逃せない注意点。たとえ買い手が親族であっても、不動産会社を無視して売買契約をすれば、やはり仲介手数料やペナルティが発生します。

不動産売却の手順その2・価格設定から契約締結まで

売却価格の設定については、不動産会社へ自分たちの条件や希望をしっかり伝えた上で、プロのアドバイスも受けながら、納得できる価格帯を設定する必要があります。ここでの注意点は、強気になって高すぎる価格設定をすること。

これで買い手が付かずに売れ残ってしまうと、当該不動産に対してマイナスのイメージが付いて、さらに売れないという悪循環に陥ることもあるからです。買い手が決まれば、いよいよ売買契約の締結、そして不動産の引き渡しをする流れに入ります。

契約当日は売主と買主そして不動産会社の担当者が一堂に会し、契約内容の読み合わせや署名および捺印といった手順を踏みながら、売買契約を締結します。さらに引き渡し時には司法書士も加わって、残金の受領と引き換えに売り主へカギを渡し、契約手続きが完了します。

不動産売却では売買の時期と期間を見極め、綿密にスケジュールを立てることが肝心です。例えば売却期間では、マンションの場合には最短で3~4ヶ月、戸建では最短で6ヶ月が、一つの平均的な目安。

また売却のタイミングについても、引っ越しシーズンの1月~3月に加え、9~11月頃も成約が目立つ時期であることを知っておけば、スケジュールも立てやすくなるはずです。もし売却の時期と期間がよくわからなければ、早めに不動産会社を選んで、余裕をもってスケジュールの準備を進めるべきでしょう。

信頼できる不動産会社選びと、綿密なスケジュールを!

不動産売却をするには、不動産会社の査定や選定から、価格設定そして契約締結まで、幾つもの手順を踏む必要があります。

これを着実に進めるためには、まず自分たちと二人三脚で協力し合えるような、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。その上で売却の時期と期間をしっかり計算し、綿密なスケジュールを立てることが求められます。